画面の奥に湿度が残るような層をつくるため、下地の砂感を微調整しました。 透明層が乾く時間をあえて長くとり、色の境界を曖昧にすることで、光が 柔らかく滲む印象を得られます。
乾燥中の空気の温度や湿度によって、同じ絵具でも結果が変わるため、 制作のリズムは季節に合わせて変化させています。冬の乾いた空気は 層を薄く見せるので、粒子感のある顔料を少量加えます。
余白は「何もない」ではなく、呼吸のための場所。
作品の奥行きを保ちながら、表面の呼吸を残す。今回の試みは、次の シリーズにも継承していく予定です。